弁護士ブログ

コラム 2020.11.13

相手の暴力(DV)から逃れたい ~こんな場合はDVです~

DV(ドメスティック・バイオレンス)とは?

DV(ドメスティック・バイオレンス)とは?
『DV(ドメスティック・バイオレンス)』とは英語の「domestic violence」をカタカナで表記したものです。DV(ドメスティック・バイオレンス)の用語については、明確な定義はありませんが、日本では「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多いです。
この“暴力”には,身体に向けられた直接の暴力だけでなく,心理的なものであったり,性的な強要も入ります。
配偶者からの暴力を防止し、被害者の保護等を図ることを目的として制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」は、「DV防止法」と呼ばれることもあります。
配偶者暴力防止法においては、被害者を女性には限定していません。しかし、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性です。

 

DVの1番の問題点

私たち弁護士に相談される多くの方が,DVを受けていること自体に自覚がない場合が多くあります。相談者自身が,長年,日常的に暴力や暴言を浴びせられたことで,「きっと大したことではないのではないか」とか,「他の夫婦でもきっとあることだろう」などと誤信しているケースもあります。
また,相手から一度は「もうしないから。」と泣いて謝られたことで,もう一度信じてみようと思ってしまう方もいます。また,「私が彼を支えなければと」とか「本当は夫は優しい人だから。」などと信じ込んでいる女性もいらっしゃいます。
さらに,弁護士に相談すれば,「相手から報復されるのでは?」と恐怖を抱いている方も多くいらっしゃいます。
まさに,このような状態に陥り,自分がDVを受けていることを分からなくさせることがDVの問題なのです。

 

こんな場合はDVです!

まず,殴る蹴るなどの身体への暴力は,当然DVとなります。身体に直接触れなかったとしても,物を投げたり,破壊することで,相手を怯えさせる行為もDVとなります。また,暴言についても,「殺すぞ。」とか「殴るぞ。」など,身体に危害を加える言動に留まりません。
離婚原因となるDVには,長年の無視や,相手の人格を傷付ける発言(「お前の作る飯はまずい。」「お前といると気持ちが悪くなる。」など)も含まれます。
これらの行為を放置していると,だんだんエスカレートしていき,大きな事件に発展してしまうおそれがあります。実際に相手からの暴力が次第にエスカレートしていき,最後には,お子様への暴力・虐待に向けられてしまったケースもありました。
また,相手や第三者から「あなたにも落ち度があるよ。」などと言われ,それを鵜呑みにしてしまい,相談されるまでに大分時間がかかった方もいらっしゃいます。
暴力がエスカレートしていく前に,勇気を振り絞って,一度弁護士などに相談すべきでしょう。

  • こんな場合はDV!!
  • ・身体的暴力―殴る蹴るなど身体に及ぶもの。物の投げつけ、破壊、など。
  • ・心理的暴力―暴言。身体に危害を加える言動の他、人格を傷つけるものも含まれる。
  • ・性的暴力―強要する、避妊に協力しない、など。
  • ・経済的暴力―生活費を渡さない、など。
  • DVの態様は、さまざまです。
    「これってDVかな?」と少しでも疑問を感じた場合は、弁護士に相談してください!

 

DVに関する相談ができる連絡先

誰かに、少しでも早く相談することが大切になります。
どんな些細なことでも構いません!勇気を振り絞って、まずは誰かにお話してみてください。

DV相談+(プラス)
https://soudanplus.jp/

女性・男性・配偶者からの暴力についての相談窓口(名古屋市)
https://www.city.nagoya.jp/shisei/category/49-3-9-0-0-0-0-0-0-0.html